蓄電池について
家庭用蓄電池を選ぶときに一番悩むのが、「どのくらいの容量が必要か?」という点です。
容量を間違えると、停電のときに電気が足りなかったり、逆に大きすぎて費用が無駄になったりします。
だからこそ、自分の暮らしに合った容量を選ぶことが大切です。
蓄電池の容量を決めるときは、次の3つを目安に考えましょう。
1:日常の電気使用量
2:太陽光発電の発電量(設置している場合)
3:停電時に使いたい家電と時間
①日常の電気使用量を知りましょう
まずは、ふだんどれくらい電気を使っているかを調べます。
電力会社の「検針票」や「Web明細」に1日の平均使用量(kWh)が書かれています。
夏や冬はエアコンなどで使用量が増えるので、そのピークも考えておきましょう。
例:
3人家族で1日10kWh使う場合は、実際に使える(実効)容量が10kWh以上の蓄電池を選ぶのが安心です。
寒冷地など季節による差が大きい地域では、冬場の使用量を基準に選ぶと容量不足を防げます。
②太陽光発電を使っている場合
太陽光を設置しているお宅では、「発電した電気をどのくらい使って、どのくらい余るか」がポイントです。
昼間に使い切れなかった電気を蓄電池にためて、夜に使うのが基本的な使い方です。
例:
太陽光パネルの出力が4.5kWで、1日平均13.5kWh発電するとします。
そのうち昼間に使う分を約4kWhとすると、残りの約9kWhを蓄電池にためるのが効率的です。
ただし、夜に使う電気より大きすぎる容量を選ぶと、費用が高くなるだけで無駄になります。
まずはご家庭の使用量を基準にして、少し余裕を持たせた容量(+1kWh程度)を選ぶと、安心して使えます。
③停電時に使いたい家電から考える
停電のときに「何を」「どれくらいの時間」使いたいかを考えるのも大切です。
使いたい家電の消費電力を合計して、必要な容量を逆算してみましょう。
例:
冷蔵庫(200W)+照明(50W×2)+スマートフォン充電(10W)を12時間使う場合
⇒ 合計 310W × 12時間 ÷ 1000 = 約3.7kWh
この場合は 実効容量4kWh以上 の蓄電池が目安になります。
また、「全負荷型(家全体に給電)」を選ぶ場合は、200V家電(エアコン・IH調理器など)も動くため、容量の減りが早くなることを覚えておきましょう
以上の3つをもとに、あなたの暮らしに合った容量を選びましょう。
メーカーによって、3kWhから約20kWhまで幅広い蓄電池が用意されています。
少人数世帯・電気使用が少なめ → 5〜7kWhクラス
3〜4人世帯・一般的な家庭 → 9〜12kWhクラス
オール電化・停電時も多く使いたい → 12kWh以上
自分の生活スタイルと電気の使い方に合わせて選ぶことで、安心・安全で、無駄のない蓄電池ライフを送ることができます。
